Times 21の特集記事です

さて、2回目のハコオクも終わり、第5シーズンも中盤へと突入しました。
新しく本格導入された資源貿易にもだいぶ慣れたようで、既に沢山の島が資源貿易を盛んに行っていますが、ここで久々となりますが管理人の視点からの観察レポートを提出したいと思います。
また長くなりますが、今後の箱庭諸島S.E.A.攻略のヒントとして役立てていただければ幸いです。
特に、上位進出を伺っているがなかなか収入が増えず、開発が停滞気味の島は是非本記事を理解しておくと状況打破の道が見えてくるはずです。

世界資源採掘情勢

さて、まずは世界でどのくらいの量の鉱山資源が採掘されているのかを見てみましょう。

島名原油鉄鉱石ボーキサイト銅鉱石銀鉱石レアメタル鉱山数
Glacier500
エコーズ8301153
聚慎942
N30202
ぱられる20102
はくれえ14301
竜宮1223
自由民主420
kinnki20172
???602
自民271
12345201
金城61203
Metroplex872
ランゲルハンス232
ヨースター31
世界計1141848786231527

T.4515時における全世界での資源採掘量の一覧です。
(数字は単位、石油は1万バレル)
やはり希少資源である銀・レアメタルの産出量は乏しい状況です。
特にレアメタルに関しては現在レアメタル鉱山を有する島がエコーズの1島のみで、極めて希少性の高い資源となっています。

とりあえず表を眺めたら次に行きましょう。考察は後ほど。

各島の商業収入状況

次に、各島における商業収入をご覧ください。

島名商業収入総額(億円)商業人口(千人)労働者千人当たりの収入額(億円/千人)EQEQ偏差値
Glacier28,1633,0319.29132.873.7
エコーズ※8,3181,5555.3588.260.0
聚慎21,4562,4158.88106.065.4
N56252.2428.941.7
ぱられる3,2353369.63102.164.2
はくれえ1,4135302.6748.547.7
竜宮4871273.8368.954.0
自由民主2,6778942.9949.147.9
kinnki-0※2.5933.443.1
???-0※2.9948.747.8
自民1,0244072.5228.941.7
123454181802.3228.941.7
金城3851702.2628.941.7
Metroplex3711432.5934.243.3
ランゲルハンス5602372.3628.941.7
ヨースター1562.5037.644.4
世界平均--4.0655.9-

※T.4515時の実際に基づくデータ
kinnki島、???島の2島は商業人口がゼロのため、推測値
エコーズact3島は電力供給が不足していた為、十分な電力が供給されていたと仮定した推測値

商業収入総額の多寡に関しては、島によって産業構成に特色が異なるためそれほど重要な意義は持ちません。
ここで注目すべきは商業収入総額を、商業人口で除した労働者千人当たりの収入額です。
この数値が高いほど効率的な収入を得ていることを意味します。
Glacier島や、ぱられる島、聚慎島の3島はおよそ9億円/千人という非常に高い水準となっています。世界平均は4.06億円/千人です。
教育レベル(EQ)もオマケとしてつけておきました。やはりEQの高い島は、収入効率も高水準となっています。
この商業に関する収入率については産業項目に詳しく書いてあります。

さて、以上の情報を頭に入れつつ、本題に入っていきましょう。

賢い貿易をするには

難しいテーマではあります。
そもそも貿易を行う目的には、産業を成長させ、収入を増大させるというものがあります。
しかし収入を増大させるといっても2つの視点があります。
それは長期的な見通しを立てて、産業を育てることで収入を増大させるやり方。
または産業成長は一度保留し、現時点での収益を最大化させる方法の2つです。
前者の方が、朝三暮四的な後者に比べて賢いと思われるかもしれませんが、実際のところそうでもありません。
産業成長を実現するには、複数の条件が存在しており、今の状態がその条件全てを満たす状態にないのであれば、前者のやり方は無駄な投資をしているだけになります。
最も典型的な例が島に大学がない(=教育レベルが低い)のに、資源をあちこちから輸入するということです。

今一度自島の工場ログを見てみましょう。

ターン4516:ラ・マジョルカ島の工業収入総額14037億円(資源消費/収入 P:26/2295 Fe:13/1020 Al:17/1666 Cu:13/1836 Ag:6/1785 RM:7/1020)

このログにはそのターンに消費された資源とそこからの生産価値が表示されています。
この場合であればP(原油)は26単位消費され、2295億円の価値を生産したということです。
では1単位当たりの生産価値を調べてみましょう。
原油では2295÷26≒88.3(億円)となります。
MIREXで発表されている現在の原油の現物価格は50億円/万バレルですから、50億円で輸入しても38億円/万バレルの利益を得ることが出来ます。
それでは、他の資源はどうでしょうか。

Fe:78.5億円/単位、Al:98億円/単位、Cu:141.2億円/単位、Ag:297.5億円/単位、RM:145.7億円/単位となりました。
原油同様、鉄鉱石・ボーキサイト・銅鉱石については、MIREX発表現物価格より高い価値を生んでいます。しかし銀鉱石(350億円)、レアメタル(200億円)この2種の資源に関してはMIREX現物価格より低い価値を生産しています。もし、この資源をMIREXの価格で輸入しているとすれば、仕入れ値より安く売っている状況で、赤字経営状態といえます。

したがって、この島の場合、現時点で収入を最大化するには赤字状態である銀とレアメタルの消費を停止させ、MIREXの価格で他島に輸出すると良いと言えます。

一方、将来を見据えるならば銀産業と先端技術産業を成長させてやるべきです。
大学の予算を拡大させて教育レベルを引き上げる、工場人口を拡大させるなど、必要な条件をクリアすることで、これらの資源の生産価値も上昇することでしょう。

しかし、その条件を現時点においてクリアが困難であるならば、
このまま銀とレアメタルの消費を続けることは無駄なことであると言えます。
産業の成長している先進国に輸出するのが得策と言えます。

鉱山の落とし穴

鉱山からは資源が(無限に)採掘されます。
多くの鉱山を持つことで豊富な資源を獲得することができるわけです。
おそらく鉱山の少ない島、所有していない島は、鉱山を複数所有している島を羨望の眼差しで見ている、または、災害である噴火を待ち望んでいるのではないかと思います。

ですが、鉱山があればタダで資源が得られると思っているのは大きな間違いです。
鉱山からは資源は得られても、資金は得られないことを見落としています。
鉱山にも当然労働者が必要です。
鉱山を所有するということはその分、工場または商業の分の労働者を減らすことになります。
そこで、自島の労働力と鉱山からの採掘率を見比べる必要があります。

項目鉄山ボーキサイト鉱山銅山銀山レアメタル鉱山
最大採掘量(単位)3030201015
資源単価(億円)5060120350200
生産価値(億円)15001800240035003000
価値/千人56811.710

最大採掘量は鉱山規模最大の30万人規模にしたときの採掘量
資源単価は、MIREXによる各資源の現物価格
生産価値は、最大採掘量と資源単価を掛け合わせたもの
最後に採掘場の労働者30万人で割って、千人当たりの生産価値にしたもの

最下段の数値に注目してください。
各鉱山労働者千人当たりの生産価値を表しています。
鉄山は発見確率が最も高く産出量も多いのですが、やはりそれだけ価値も低いので、鉄山の千人当たりの生産価値は最も低い5億円となっています。一方で銀山やレアメタル山は、発見確率も低く、採掘量も少ないため10億円以上と非常に高い価値を生みます。

さて、少し前の「商業収入状況」の表にあった「労働者千人当たりの収入額」と比較してみてください。
多くの島においては鉱山のほうが収益率が高いようですが、そうでもない島もあるはずです。
実際の例で見てみましょう、ぱられる島の商業の収入効率は9.63億円/千人ですが、そのぱられる島には銅山が存在します。この銅山では30万人が働いており、毎ターン20単位の銅鉱石を採掘しています。この銅鉱石がMIREX現物価格の120億円/単位で輸入できるのであるなら、ぱられる島の銅山の収入効率は8億円/千人ということになります。これでは商業の収入効率の方が高い計算になります。

つまり、ぱられる島においては銅山を閉山させて、銅は他島から輸入し、銅山の労働者は商業に従事させた方が高い収入を得られるという結論になります。
産業の発展に伴って第三次産業の優位性が増す(ペティ・クラークの法則)こととなります。

まぁ資源に希少性がある以上、さらには資源安全保障の問題もある以上鉱山があるメリットはそのほかにももちろんありますが、鉱山整備に対するデメリットも確かにあるということは覚えておきましょう。

資源をいくらストックしてもポイントにはなりません。
そしてカンスト量は9999単位です。本当に必要な資源かどうかを的確に判断し、有効に利用しましょう。

おまけ/あとがき

本当はもっと長々と書く予定だったのですが、残念ながら調子が悪いみたいで中途半端な文量になってしまいました。5000〜6000字ってとこでしょうか。

さて、貿易要素を導入した第5シーズンですが最近はとくに活発に貿易が展開され、あちこちで取引が行われるようになりました。
ただ、あまりにも貿易がメインになりすぎている感もあり、ウエイト調整は今後シーズン後半に実施していくつもりです。
今シーズン後半はTRPG要素の導入を目指していろいろ思案中です。
それに関連して戦争についてももう少し面白いものに仕上げたいと思ってます。

こないだのテロでもいろいろ考えましたが、やはり国防を蔑ろにする方針は改めるべきなのかなとも思ってます。
実際、やろうと思えば陸地破壊弾などで1ターンのみで致命的な大ダメージを与えることが可能となっています。当箱庭の性質上、鉱山やアルコロジーのような恐ろしく高価な施設が存在している島は多く、戦争による代償があまりにも大きく、「戦争」も一つの手段である箱庭諸島そのものの性質を揺るがしている面が際立ってきました。
ゲームとしての面白さを追求するならもっと気軽に戦争を楽しめる必要もあると思います。
現実として創造するのは膨大な手間と時間がかかるのに対して、破壊のなんと簡単なことか!

少し考えていることは思い切って陸地破壊弾発射コマンドを廃止してしまうとか。
イージスの維持費をもっと安価にして常時配備できるようにするとか。
現実の現代における戦争は都市を無差別に爆撃したり、民間施設を破壊する行為は非難されます。(戦争自体が非難されることはひとまず置いておくとして)
都市を破壊し合う箱庭の戦争スタイルは現実と乖離しているといえるでしょう。
そこにリアリティを求めるならば弾道ミサイル打ち合う戦争よりも、戦争のシステムを両軍の兵士による消耗戦とし、兵力差や戦術の良し悪しによって戦争の勝敗を決するシステムが導入できれば面白いのかなと思ったりします。

うーん、まだまだ考える余地はありそうですねぇ、面白い意見などいつでも待ってます。
雑談掲示板も遠慮なくご利用くださいな。
というか雑談板の雑談スレは真面目な話が大半でとても雑談できるような雰囲気じゃないような気が・・・

2008.10.04 BROCCOLY


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Last-modified: 2008-10-04 (土) 05:53:42 (5690d)