本項では、ガーネット・スター連邦工業資源大臣兼商業大臣レナルが立案し、国防海軍司令長官コニルの元で実施された連邦軍設立後初の対外作戦、エーリック合衆国島侵攻作戦(秘匿名:トライアンフ作戦)について解説する。

作戦の実施までの流れ

エーリック合衆国島の退廃

 エーリック合衆国島(以下USE*1)はT10137に建国された国家で、最盛時の人口は163万1000人を数えた。この人口がいつ記録されたものかは定かではないが、外交掲示板上「アークティック3国首脳会談」スレに最後に記入が行われたのが2013/04/22とT11000頃であるため、この頃の人口だと推定される。
 これと前後して同島の政府は崩壊、以後T12000に至るまで一切の音信がなかった。さらに、統治者を失ったUSE島の治安は急激に悪化、地盤沈下や地震などの災害とあわせT12023時点の人口は最盛期の28%、44万9800人となっていた。この状況は同じように長期間にわたって政府が崩壊しているカルカッソンヌ島の98%、ゲルファント大公国諸島の97%のどちらと比べても非常に悪い数値である。
 しかしながら、USE島と我が国の間で締結されているTrade96の原油20単位・銀鉱石3単位/ターンの輸送は全く停止せず、毎ターン毎ターン律儀に送られてきていた。

同盟国としての自負

 我が国、ガーネット・スター連邦島はUSE島政府が崩壊する直前に同島と同盟条約を締結している。この同盟には軍事協力や政府が崩壊した際の対処などは一切指定されていないが、同盟国として我が国はUSE島の退廃を忸怩たる思いで見ていた。治安維持の為に出兵すべきだという主張は国内で次第に強くなり、工資・商業相のレナルが国民世論を総合する形で意見案を閣議に提出した。
 当時、政府内ではリヨルズプラン?の実施が決定され、強大化する軍事力をただ持て余すだけでなく、有効に活用できないかという問題があり、本案の実施はすんなりと了承された。

投入兵力の検討

 作戦の実施はすぐに決まったものの、投入兵力については様々な意見があり直ちに決定とはいかなかった。
 作戦案が決定された時点でリヨルズプランはまだ第1段階である工廠の拡張が行われている最中であり、揚陸艦は2隻、海兵隊は3万人しかいなかった。この2隻の揚陸艦では一度に4000人の海兵隊を輸送することしかできず、ピストン輸送するのはあまりにも非現実的だった。このため、ルナハ外務大臣によってリヨルズプランの最優先事項に揚陸艦の生産をあて、5隻の揚陸艦で1万人をUSE島に上陸させる計画が立てられた。
 しかし、第1陣の1万人に続いて何人の海兵隊を追加投入するか、ということに関しては侃々諤々の議論が展開されたが結論はでず、第2陣としてもう1万人を投入、後は必要にあわせて逐次投入する、ということとなった。
 海上兵力に関しては、USE島領海及びその周辺海域に有力な敵対兵力が一切存在しないこともあり、大規模な艦隊は不要とされ第1駆逐戦隊・第1偵察戦隊の2個戦隊を第1駆逐戦隊指令ルナリ*2の統一指揮の元運用することとなった。

計画の実施

 T12030に作戦が発令され、デフコンが3に引き上げられた。もともとこの作戦行動は戦闘を予定していないためこれ以上のデフコンは無駄と判断されたためである。これ以降の作戦の進展を第1機動艦隊及び海兵隊、揚陸艦の3つの視点から見ていく。

第1機動艦隊の動き

 T12031にルナリ指揮下の駆逐艦5隻、コルベット7隻からなる第1機動艦隊が編成され、西エライ海軍基地を出航した。艦隊はT12033にアークティック洋に到達、周辺海域の哨戒行動を開始した。3ターンに渡り哨戒行動を行い、周辺海域に敵対勢力の存在が確認されないことを確かめた後、艦隊はT12037にUSE島領海に侵攻した。抵抗はなく、第1機動艦隊はあっさりと同島領海の制海権を得た。
 USE島への上陸が成功した後、第1機動艦隊はA海域上で解隊され、第1偵察戦隊は母港へ帰還、第1駆逐戦隊はH海域まで遠征、哨戒活動を行った後母港へ帰投した。

海兵隊の動き

 T12031に(7,4)、(6,4)、(6,5)の3カ所の衛星都市で、T12032に(13,1)の海底都市で徴兵が行われた。この結果、海兵隊員は一気に4万人増強された。
 兵力は第1陣として第2海兵師団1万人、第2陣として第1海兵師団1万人を2個支隊に分けて投入することが決定された。
 T12039にUSE島への上陸が実行された。今度も抵抗はなく、第2海兵師団1万人の治安維持部隊は妨害を受けることなくUSE島(13,6)地点(荒地)に橋頭堡を築いた。この時、USE島各地の荒地に潜んでいた武装勢力を撃滅し、(10,5)の都市を占領している。武装勢力との戦闘による損害は生じなかった。
 その後、(11,5)の都市を第2海兵師団は占領、(9,5)地点に陣地を築き周辺地域一帯を制圧した。しかしながら、それ以上の制圧は遅滞し、予定されていた第1海兵師団の投入も中止された。
 その後、第2海兵師団はおよそ300ターンに渡りUSE島に駐留したが、武装勢力の活動が予想ほど活発でなく、占領地域の自治政府の確立も達成されたためT12311に同島から撤収した。総駐留期間は272ターンであった。

揚陸艦の動き

 T12032からT12034にかけてマーズ級強襲揚陸艦1、2、3番艦「マーズ」「ジュピュター」「サターン」の3隻が就役、完熟訓練などを終えてT12039の上陸作戦に前リヨルズプラン艦の「マーキュリー」「ビーナス」の2隻とともに上陸作戦に投入された。
 その後、T12041までに各艦は母港に帰投、ドック入りした。第1海兵師団の上陸が中止されたため、揚陸艦部隊はT12060に臨戦状態を解かれた。
 USE島からの撤収が決定されたT12303、強襲揚陸艦5隻はUSE島の領海へ向け出航した。武装勢力等の妨害はないと考えられ、出現しても強襲揚陸艦の補助兵装で対処できると考えられたため護衛艦隊の同行は行われなかった。T12311に揚陸艦部隊は第2海兵師団を掌握、本国に向け出航した。T12313、部隊は本国に帰港、ドック入りすることになった。

時系列の作戦の動き

ターン出来事
T12030デフコンが3に引き上げられた。
T120313カ所の衛星都市で徴兵が行われた。
第1機動艦隊が出航した。
T12032マーズ級強襲揚陸艦「マーズ」が竣工。
1カ所の海底都市で徴兵が行われた。
T12033マーズ級強襲揚陸艦「ジュピュター」が竣工。
第1機動艦隊がアークティック洋に到着した。
T12034マーズ級強襲揚陸艦「サターン」が竣工。
T12037第1機動艦隊がエーリック合衆国島領海に侵攻。
T12039エーリック合衆国島(13,6)に第2海兵師団1万人が上陸。
T12041USE島(10,5)の都市を第2海兵師団が占領した。
T12043USE島(11,5)の都市を第2海兵師団が占領した。

この後、USE島から撤退、デフコンが5に引き下げられているが、正確な時期は不明。(10,5)(11,5)の都市は今に至るまで占領が続いている。

結果

 USE島の治安状態は懸念されていたほど悪くなく、駐留は円滑に進んだがそもそもの上陸の意味合いは薄れていた。むしろ、デフコン引き上げや海軍艦隊の行動による支出の方が多く、経済に与える悪影響を払拭できるほどの成果を上げたとは言えない。 計画自体も、より長期にわたる予定だったUSE島への第2海兵師団の駐留が短期間で終了したことなど、結局大幅に縮小され作戦を完了としている。
 計画そのものは失敗とは言えないため、国防大臣リヨルの責任問題になるようなことにはならなかったが軍のあり方を見直させる結果となり、リヨルズプラン?の縮小の一因ともなった。


*1 United States of Erik の略
*2 ルナハ外務大臣の従兄弟

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Last-modified: 2014-05-17 (土) 13:05:43 (3624d)