ここでは、2263年1月第1週(T13101)に発表された大規模改憲後のガーネット・スター連邦の政治の仕組みについて述べる。 憲法 †憲法は国の最高法規であり、全ての政府機関は憲法に基づいて設置される。憲法は民定・硬性憲法である。 憲法改正 †連邦議会の総数の3分の2、全ての州議会の過半数の賛成により発議され、国民投票にかけられる。国民投票で過半数の賛成により改正される。 大統領 †連邦の大統領は政府の最高権力者であり、内政、外交、軍事などすべての最終決定権がある。連邦の大統領は本名に関わらず外交の場では「謎の人大統領」を名乗る。 大統領に与えられた権限 †連邦の大統領はエーリック合衆国などの大統領*1とは異なり、非常に強力な権限を有している。その強大な権力と長い任期は左翼の一部から「独裁である」と非難されるほどの物である。 連邦議会解散権 †大統領は連邦議会を解散する権限がある。解散された場合、1ヶ月以内に連邦議会総選挙が実施される。 法案提出権 †大統領は内閣が作成した法案を連邦議会に提出することができる。 緊急命令権 †大統領は緊急事態の発生した際に法律と同様の効果を発揮する命令を発することができる。ただし、その後1年以内に連邦議会がその命令の有効性を承認しなかった場合は命令はその効力を失う。 国防軍指揮権 †大統領は国防軍の総司令官であり、すべての軍事行動の最終決定権を有する。また、有事の際には各州知事の指揮下にある州軍を国防軍の指揮下に編入して運用することもできる。 大統領選 †大統領の任期は10年である。選挙は10の倍数の年の5月第4週に行うと定められている。大統領選の選挙権は20歳以上、被選挙権は30歳以上である。また、連邦議会議員を経験していなければならない。 内閣 †内閣は大統領と大統領が指名した連邦議会議員によって組織される国務大臣から構成される。連邦の省庁は1府12省制をとっている。以下にその一覧を示す。 内閣府 †内閣府の長官は大統領が兼ね、国家方針や白書の発表と説明を役割とする。旧制度の外務省広報庁を発展解消させたもの。 通信局 †政府通信の発表を行う。政府通信は速報性が高いため、緊急事態に即応した発表を求められている。 広報局 †「赤き輝き」と題された連邦政府の公報、その英語版「The Red Brightness」の発行を行う。 農務省 †旧制度の内務省農林庁食物管理局を省に昇格させたもの。食料生産量を調整、食糧危機を未然に防ぐことを役割としている。 食物研究局 †全国の食物研究所を統括し、食料の生産量の調整を行う。 食物管理局 †食料の需給の管理を行い、食糧危機の兆候を早期に発見、対処する。 商務省 †旧制度の内務省商業庁を省に昇格させたもの。商業生産額の拡大を役割とする。それと関連して、国有発電所の維持も商務省が担当する。 商業局 †全国の国有商業施設の維持管理を行う。ストライキなどが発生した際に対処するのも商業局である。 商業技術局 †商業技術を向上させ、商業人口あたりの生産額を拡大させるための研究を行う。 エネルギー局 †全国の発電力の維持、電力供給量の調整を行う。 財務省 †新制度において新設された省。国庫金の管理、予算案の作成・検討を役割とする。 国家資金管理局 †国庫金の管理を行う。 国家戦略局 †国家予算案の作成、検討を行う。 環境省 †旧制度の内務省農林庁林務局を拡大、環境維持全般の機能を持たせたもの。環境の維持、森林の整備、木材の生産調整を役割とする。また、原子力発電所の安全調査を行う原子力保安局が環境省内に設置されている。 環境局 †酸性雨の防止など、環境問題一般を扱う。 林務局 †アンドラダイト森林の管理、同地からの木材の生産を行う。 原子力保安局 †原子力発電所の安全調査を行う。 海洋国土省 †新制度において新設された省。国家の土地の管理、特に沿岸地域の地盤調査を役割とする。 国土交通局 †国内の道路整備など、交通機関の開発を行う。 海洋局 †沿岸諸地域の地盤調査、沿岸の海底鉱脈の調査を行う。海底探索船は海洋局の所有である。 工業資源省 †旧制度の外務省工業資源庁を省に昇格させたもの。資源の生産・貿易・消費量の把握、調整を役割とする。 工業局 †工業生産額や消費資源量の把握を行う。 原油管理局 †原油の生産・消費量の管理を行う。原油は生産量が一定でないため、資源備蓄量の細かい把握が要求されている。 鉄鉱石管理局 †鉄鉱石の生産・消費量の管理を行う。鉄鉱石は連邦の最大生産・輸出資源であるため、国際相場の正確な把握が求められている。 アルミ鉱石管理局 †ボーキサイトの消費量の管理を行う。ボーキサイトは現在もっとも国際流通量が少ない資源であるため、消費量の厳格な調整が求められている。 銅鉱石管理局 †次の銀鉱石管理局とあわせ、旧制度の銅・銀鉱石管理局が分離した局。銅鉱石の輸入、消費量の管理を行う。 銀鉱石管理局 †旧制度制定時には存在しなかった銀鉱脈がT12510頃の噴火で出現した山から発見されたことを受け、制度改革時に銅・銀鉱石管理局から分離した局。銀鉱石の生産・消費量の管理を行う。 希少金属管理局 †希少金属(レアメタル)の消費量の管理を行う。レアメタルははくれえ島からの不定期な輸入に依存しているため、備蓄量の正確な把握が求められている。 文部科学省 †新制度において新設された省。総合大学に与える予算額の策定、国民の技術力の維持・発展を役割とする。 国立大学局 †総合大学に与える予算額の策定を行う。 教育調査局 †国民の教育状況を調査し、労働者の技術力を把握する。 厚生労働省 †新制度において新設された省。商業施設の規模管理、最低賃金の調整を役割とする。 労働局 †最低賃金を設定し、ストライキの抑制につとめる。 外務省 †旧制度の外務省とは役割が大きく変わり、外交全般を役割とする。旧制度の外務省は官報の発行、資源需給の調整の役割があったが、それらは他の省庁へ移された。 同盟国外交局 †同盟国(エーリック合衆国島、モルデ島、ホワイトシーガル島)を担当する局。 友好国外交局 †友好国(大部分の国家)を担当する局。 仮想敵国外好局 †仮想敵国(国家機密)を担当する局。 海軍省 †旧制度の国防省海軍庁を省に昇格させたもの。国防艦隊・海兵隊の維持管理を役割とする。 艦隊維持局 †国防艦隊の維持管理を行う。 海兵隊維持局 †海兵隊の維持、陸軍への部隊の移管を行う。 陸軍省 †旧制度の国防省陸軍庁を省に昇格させたもの。国防陸軍・基地施設の維持管理を役割とする。 アンドラダイト基地局 †アンドラダイト陸軍基地の維持を担当する。 地方政府 †連邦は本土であるパームグラネット島に3州を、同島近海の海底都市に1州を設置しており、各州ごとに州政府が存在する。また、エーリック島及びケフェウス島に自治共和国が設けられており、両自治共和国も政府を保有している。 州政府 †連邦はパームグラネット島にエライ、エラキス、アルデラミンの3州を、パームグラネット島近海の海底都市にオーシャンシティ州を設置している。州政府は州知事と州運営委員会、州議会によって構成されている。 州知事 †州知事は各州の最高権力者であり、各州の住民による選挙で選出される。任期は大統領と同じく10年で、大統領選挙と同時に選挙が行われる。州知事は州議会の解散権、条例の提案権、平時における州軍の指揮権を持つ。また、州知事は連邦議会議員、大統領と同様に法案の提出権を持つ。 州運営委員会 †州運営委員会は中央政府の内閣に当たり、州知事を中心として州政府の運営に当たる。運営委員は州議会議員から構成される。 州議会 †議会の項で解説する。 自治共和国政府 †様々な事情から州政府を設置しての運営が不可能だと判断された地域には自治共和国が設置されている。自治共和国は外交・軍事以外のすべての権限を与えられている。 ケフェウス島自治共和国 †石榴諸島南端のケフェウス島は島が非常に小さく、政府庁舎を建設する場所がないため自治共和国の設置を認められている。ケフェウス自治共和国は直接民主制を採用しており、政治的な決定はすべてケフェウス島の住民の投票によって行われる。 エーリック島自治共和国 †石榴諸島の東方に位置するエーリック島は以前実行されたエーリック合衆国島侵攻作戦の結果連邦の領土となった。しかし、遠隔地であり政府設備の設置は困難と判断されたため、同島の住民の自治を認めている。エーリック島自治共和国は旧来のエーリック合衆国の政治体制を維持した政府を設置している。 議会 †連邦政府の議会は、定数300名の連邦議会と定数200名の共和国議会によって構成される。 連邦議会 † 連邦議会の定数は何度か変更されたが、現在は300名に固定されている。一院制を採用しており、議会は連邦議会議員、連邦大統領、各州知事、州議会が提出した法案を審議し、過半数の賛成で可決する。 州議会 † 州議会の定員は200人で、直近2年以上その共和国にすんでいなければ立候補できない。選挙権は20歳以上、被選挙権も20歳以上である。任期は10年で、解散された際の任期短縮も連邦議会同様である。 裁判所 †裁判は三審制を採用しており、1審は地域の地方裁判所、2審は各州・自治共和国の州(共和国)裁判所、3審は連邦の直轄地に所在する連邦裁判所において行われる。ただし、刑事訴訟のみしか扱わず、民事訴訟は民事裁判所で行われる。 刑罰の種類 †死刑 †死刑は法律上廃止されてはいないが、現在死刑を適用する犯罪は定められておらず、事実上存在しない刑罰である。 終身刑 †事実上の最高刑。殺人罪、強盗殺人罪などの最高刑である。 無期刑 †期限を定めない懲役。仮釈放までの平均期間は30年程である。 有期刑 †1年以上30年以下の期限を定めた懲役。仮釈放までの平均期間は懲役年数の80%程度である。 禁錮刑*2 †1年未満の懲役。仮釈放は基本的にない。 罰金刑 †10万円以上の罰金を科す。上記の刑罰と重ねて行われることもある。 科料刑: †10万円未満の罰金を科す。上記の罰金以外の刑罰と重ねて行われることもある。 裁判の仕組み †連邦の刑事裁判は、裁判長・裁判官・陪審員の3種類の人物によって裁定が下される。裁判長・裁判官になるには各等級の裁判官資格を保持していなければならない。 裁判長 †連邦裁判所・州(共和国)裁判所の裁判長は一等裁判官資格者の中から大統領に直接任命され、各裁判所に派遣される。ただし、当該裁判長の出身州には派遣されない。地方裁判所の裁判長は二等裁判官資格者の中から各州知事に任命される。一つの裁判に1人が任じられ、裁判の最終的な決定権を得る。 裁判官 †裁判官は、連邦裁判所・州(共和国)裁判所は二等、地方裁判所は三等の裁判官資格を保有するものが州知事に任命されることによってなることができる。一つの裁判に6人が任じられ、裁判長が結論を提示したとき、全員が一致して「反対」あるいは「再考を要する」の意を表明した場合、裁判長の結論を却下することができる。 陪審員 †陪審員は、その州・自治共和国の住民の中から無作為に選ばれた20人が裁判に参加し、過半数の賛成で裁判長・裁判官の結論を破棄することができる。 |