アイタッグ通信の過去記事置き場
信号島で有史以来最悪の大飢饉が続いている問題に関して
ゲルファント政府は同国への救援を行うことを決定した模様。
今回の信号島の大飢饉は過去に類をみない深刻なもので、これまでに300万人以上が死亡し、現在も毎ターン7万人もの国民が亡くなっている状態である。
しかし信号島政府からは具体的な支援要請がなく、政府による食料供給回復の計画も発表されていない状態であることから、我が国をはじめ国際社会による支援が開始できない状況だ。
こうした状況を受け、ゲルファント政府が信号島より公開されている情報を元に、信号島政府が採るべき食料供給回復計画を推定する運びとなった。
以下がゲルファント政府によって公開情報を元に分析されたデータである
信号島の食料供給現況(T.8183)
需要 | ||
---|---|---|
項目 | 規模 | 食料需要 |
人口 | 450万人 | 135万トン |
電力 | 1274万kw | 127万トン |
合計 | 262万トン | |
供給 | ||
農場 | 108万人 | 108万トン |
収支 | ||
総計 | 154万トン 供給不足 |
信号島の発電所規模総計は1270万kwを超え、これは世界第2位の地位にあるが、驚くべきことに全てバイオマス発電によるものである。したがって発電所だけで127万トンもの食料が燃料として消費されているのである。
ところが、農場規模を見ると50万人規模の集積農場がわずかに2箇所存在するのみで、合計しても108万人規模(供給量108万トン)しかなく、到底需要を賄いきれない。
同国は800万人に迫る人口を擁しており、当時の食料需要量は現在より103万トンも多い365万トンにも上っていた。
同国政府による食料生産効率を究極まで高める政策によってこの莫大な需要量を賄っていたが、政策の無理により今回の大飢饉を招いた模様。
これらの情報を元にゲルファント政府は具体的可能な救援政策の検討に入ったが、様々な問題に協議は難航する運びとなった。
まず、供給不足量が100万トンを遥かに超過していることにある。各国の穀物庫の上限が100万トンであるため、食料を直接輸送するという手段が取れない。
さらには喪失した農務省を再建してもやはり需要をカバーすることができず、複数の建設が必要となり、供給量の回復まで期間が必要となる。同施設は飢饉状態では再建することができず、即座に供給量を回復させるのは一国ではもはや不可能と結論付けられた。
政府が最終的に推定した計画では、信号島は可及的速やかに農場規模を需要量の50%を満たす131万人規模にし、農務省で供給量を倍増させ緊急的に回復するという現実的な案と、
複数の国家による継続的な支援によって、毎ターン不足している154万トンを輸送し続け、その間に農務省を速やかに複数建設するという2つの計画案が出された。政府は近く、信号島に提案する予定。
また、我が国が直接信号島に対し食料の支援が可能かという問題に対しては、協議において我が国は先の食料危機を脱したばかりで、余剰生産量はほとんどないのが現状ではあるが、余剰生産を農務省の建設によって生み出すことで輸送に回すという手段もあるという発言が出されたようだが、この政策に掛かる莫大な費用をどう工面するのかという問題が残されている。
国防軍統合総司令部は、T.8043、???島残党政府に対し無条件降伏を勧告した。
しかし、同政府はこれまで我が国からのあらゆる外交文書を黙殺するという非常識な行動を繰り返しており、政府も勧告が受け入れられる見込みは低いとしている。
そこで、今回の勧告も同様に無視された場合、然るべき国際司法機関へ提訴し、残党政権の統治権剥奪をするとともに、戦勝権保証規定の適用によって戦勝国として戦後処理への早期移行を目指すとしている。
今回の戦役についてほとんどの国が何の反応も示さないという異常な無関心の中で、大公殿下はなんか人民共和国島のソトトアム首相との電話会談を行った。
ソトトアム首相は我国の行動への支持と協力を伝え、大公殿下はこれに深い謝意を表した。
その後、大公宮殿での記者会見において殿下は「(自国の意見も表明できない)ボンクラが多いこの世界だが、優秀な指導者の居る国家は確かに存在する。なんか人民共和国島との友好関係樹立は間違っていなかったことが今日証明された。優秀な友人を持つことは素晴らしい」と述べた。
国防軍統合総司令部は、T.8035、無政府状態となっている???島の治安維持を目的として、???島における暫定統治機構を設置することを決定した。
暫定統治機構の総司令官はニコライ・ジュコーフスキー大将が任官する。
T.8032、国防海軍は2隻の揚陸艦で???島への上陸作戦を開始した。
第一陣は海兵隊4000人による同島の南東部より上陸し、敵政府施設の破壊に成功。民間人の死傷者はゼロであり、周辺都市の無血開城が相次いだ。このあと第二陣、第三陣の上陸も予定しており、作戦は順調に進行していると発表された。
???島との戦争が続いている状況であるが、戦況は既に我国の勝利で決していること、大規模な戦闘もないことから、一部の物資が不足する程度の影響はあるものの国内の経済には大きな混乱は見られていない。
ただし為替相場は戦争の影響を受けていると見られ、公国中央銀行はオペレーションの実施によって混乱の拡大を抑えると発表している。